環境開発工業株式会社 Create the Future

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番外編 — 軽口の裏と新しい旗の下

     

取締役 佐々木 リサ

「新幹線で戻ってきたら?」
そう、あの日その言葉を口にしたのは、実は私だ。 
あのときの私は、まさか本当に彼がその一言を真に受けて、
9時間の立席修行に挑むなんて夢にも思っていなかった。
決して、軽口を叩いたつもりはない。
空がダメなら陸がある。しかも、開通から9年半が経過しても、
北海道新幹線に乗車する機会はそう多くない。
特にビジネスで東京へ行くなら、まだまだ飛行機のほうが効率的なのだ。
しかしだ。
不測の事態が発生したのなら、あらゆる交通手段を駆使するしかない、そう思っただけだった。
と、これは自分を正当化した発言だが、結果的にあの9時間以上の地獄を耐え抜いた戦友に、心から賛辞を贈りたい。

そんな私も10月1日より設立した富士ユナイトホールディングスの経営企画部に属し、グループ全体の広報を担いながら、弊社の役員を兼務することになった。
特に昨今は、2022年に全面リニューアルした自社WEBサイトを中心に、より一層「見せ方」「伝え方」に力を入れてきた。
しかし、まさかホールディングスを含めたグループ全体の広報に携わることになるとは思ってもみなかった。
それが本格的に動き出したのは、今年の2月以降のことだ。
富士興産として今、力を入れているのが、バイオ燃料や弊社製造の再生重油、カーボンオフセットを付加したサステナブル商材の販売強化。
昨年から環境展にも出展し、ブランディング強化はもはやマストとなった。
そんな中、今年5月に昨年同様出展する環境展に向けて、ブランディング支援の要請が入る。
そして、私は弊社のブランディングを手掛けてくれている、もっとも信頼するプロフェッショナル集団と共に、富士興産のサステナブランディングを手掛けることになった。
そこからは怒涛の半年。
ホールディングス設立に伴うのロゴデザインやブランディング、WEBサイト新設に各社の名刺、メディア取材対応、さらにクライアントへ提案に行く際のプレゼン資料や先ごろ同じグループになった(有)加島のWEBサイトまで。
この半年間、まさに広報の後方支援(広報だけに…)に没頭していた。
もともと弊社には、正式な「広報部門」は存在しないが、特に決まってないから私がやるだけ。
それがいつの間にか今も私の役割になっている。
この業界は、3Kや5Kといった言葉でネガティブなイメージを持たれることも多い。
だからこそ「私たちの仕事の価値をもっとポジティブに魅力を伝えたい」という思いが今回に繋がり、気づけば軽口を叩いた張本人の私自身も、新たなステージへと進み始めた。
とはいえ、弊社の取締役としての任務がなくなったわけではなく、まだまだやらなければならないことは山のようにあり、夢に描いていることも叶えなければならない。
弊社は来年、創立50周年という大きな節目を迎える。
この半世紀、何度も立ち止まり、時に崖っぷちに追い込まれるような局面も経験した。
それでも歩みを止めずにいられたのは、お客様をはじめ多くの方々の支えがあったからだ。
その積み重ねてきたご恩を胸に刻み、永続的に発展する企業になるため、更に歩みを進めていく。
そんな私も来年入社して丸30年、うら若き20代(だったはず)から、とうに50代を過ぎ、起床後の鏡に映る姿はただのオッサン…
それをオバチャンに変身させるための時間と材料が日に日に費やされていく悲しい現実で、あちこちガタつきを感じつつも、一念発起で最近お迎えしたエアウィーヴに支えられながら
私なりに「変わる明日を、しなやかに支える。」のである。